中古のLeica SLをeBayで買った話
概ねタイトルの通りです。
Leicaのカメラを買いました。
といってもおそらくカメラ好きの人しか何かわからないと思います。
簡単に言うとドイツ製のクソ高いカメラブランドです。レンズ抜きで100万円とかそんな感じの。
クソ高いですよね。私も最初に三宮のちょっと良さげなお店で初めて見た時は「こんなもん誰が買うねんwww」って言って笑ってたんですよ。
買いました。
はい。
といっても中古なんですけどね。
その辺のお話です。
直接のきっかけは仲のいい先輩がM Monochromというモノクロ写真しか撮れないキワモノ(失礼)なカメラを持っていて、少し使わせてもらったことです。
一つ大切な学びを皆さんに共有します。
気になるものの実物に触れてはいけない。見てもいけない。
欲しくなるぞ。
当たり前ですね。
これまではキヤノンとSONYのカメラを使っていたのですが、触った瞬間の重厚感と一つ一つのパーツの丁寧な作り、品のあるシャッター音にやられてしまいました。
ただ、全く同じものを買ったのかと言うとそうではなく、以前に記事で触れていた通り自分はLeicaのRマウントレンズをフィルムカメラ用に持っているので、これを何としてもLeicaのカメラで使いたかった。
やはりレンズの特性・描写を一番知っているのはメーカーですから。
触らせてもらったMシリーズにはRシリーズのレンズは大きすぎる上に、ピントを合わせるために追加の電子ファインダーが必要なので、最初からRレンズの使用も前提にレンズ補正データまで入れて作られたSLにしました。
当時はまだSL2が発売されておらず新品は80万円だったので社会人一年目ではかなり無理があり、中古を探し始めました。
よりにもよってeBayで。
私は多分アホなんですよね。
中古でも30万円強の電子機器を個人間売買、しかも外国人と。って多分正気の沙汰じゃない。
一応Map Cameraとかの中古カメラ店も検討したんですよ。ただ高かった。当時50万60万したんですよ。
じゃあ同じ個人間売買でもヤ○オクは?メ○カリは?と言うと
ヤ○オク:出品者が基本的に信用できない、経験上カメラ関係で使う価値なし。
メ○カリ:純粋に出品がなかった。
※個人の感想です
そもそもの出品数が多く、関税を加味しても相場の違いで安く手に入るのはかなりのメリットでした。
加えて、自分は既に4回オールドレンズをeBayで輸入した経験があり、全て丁寧な対応で無事に商品が届いたので、ある程度信用できるのはわかっていたからというのもあります。(少なくともヤ○オクよりは信用できる)
良さそうな出品があるまで毎日サイトを眺めて、イギリスに住んでるイタリア人が出品していたものを落札し、無事入手しました。
確か職場の個室にこもって入札したと思います。余計なInfoでしたね。
購入後、相手と色々やりとりしたのですが、無事に商品が着いた写真を送ると「カメラは良い持ち主を見つけたようだ、私がそうしたのと同じくらい愛してあげてくれ(直訳)」とイタリア人っぽいメッセージをくれて嬉しかった&面白かったです。
購入後のメンバーシップ移譲についてもしっかり対応してくれて、めちゃくちゃ親切な人でした。
eBay、英語がある程度できる人は積極的に利用するとお得な買い物になると思います。関税がかかる場合でもFedexだと自動で引き落としされて特に不便はないので。
使い始めて1年になりますが、Leica SLは本当にいいカメラです。
カメラ自体についての話はまたの機会に。
なお、購入フラグは立っていました。
Leicaflex SLについて
すっかりブログのことなんか忘れて放置してしまっていたので、久しぶりの投稿。
今回は私が使っているLeicaflex SLについて。
購入のきっかけ
半年ほど前、フィルム・デジタルを問わずに写真が趣味の人と仲良くしていた時期があり、その方にアサヒペンタックスのSPをお借りして何枚か写真を撮ったのがフィルムおよびフィルムカメラとの出会いです。
「一枚一枚フィルムを巻き上げ、露出を計算し、手動でSS、絞り、ピントを合わせて、シャッターを切る」
ある意味当たり前な一連の動作は、撮影時の設定をカメラ任せにしていた自分には新鮮で、現像された写真の雰囲気に自分は心奪われました。
私は影響されやすい質なので、早速フィルム写真を始める機運が高まってカメラを次の条件で探しました。
- 機械式シャッターであること
- フィルムの巻き上げが手動であること
- あまり人と被らないものであること
- 外国製品であること
- 持っていて自分が満足できるものであること
1番について、フィルムカメラは基本的に生産終了品ゆえ基本的に壊れたらおしまいで、電子制御の組み込まれた製品は故障しやすく修理も難しいと聞いたため。2番は、一枚一枚巻き上げることで撮っている実感や機械を扱う喜びが感じられるため。3番4番は私の性格と性癖。5番が最も大切で、趣味において妥協しても最終的には欲しいものを買ってしまい、安物買いの銭失いになるという経験則があるためです。
そんな感じでメルカリやヤフオク、ebayなんかを徘徊しているうちにLeicaflex SLの姿形、エピソードに一目惚れして購入に至りました。
ライカRについて
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。ライカというと高額なレンジファインダー機のイメージが強いと聞きます(私はこのときまでライカ自体知りませんでした。クソにわかですみません)。
レンジファインダー機では圧倒的な品質と性能でトップを走っていたライカ(Leitz)が日本製一眼レフの攻勢を目にして、1964年に販売したのが初代Leicaflex。しかしこの初代は良い評価は得られず、1968年にバトンタッチしたのが2代目のLeicaflex SLです。
その後、改良が施されたSL2、日本のミノルタと協業してミノルタのカメラをベースに作られたR3からR7、再びライカの単独設計に戻ったR8、R9。これらのフィルム一眼レフカメラ用のレンズがライカRシリーズです。
ライカRマウントのデジタルカメラは発売されていませんが、Rマウントレンズの使用も前提に開発されたフルサイズミラーレス機のLeica SLが販売されています。"SL"の意味はLeicaflexの”Selective Light(TTL測光)”と"Spiegellos(鏡なし=ミラーレス)"で異なりますが、意識したネーミングなのは確定的に明らかですね。これはもうLeica SLを買わないと(???)
個人的な感想
ライカRシリーズはライカ製だけあってレンズもカメラも非常に造り込まれており、質はレンジファインダー機と同程度に良いにも関わらず(一部を除く)、不人気ゆえに安価で取引されています。レンズに至ってはレンジファインダー用のMマウントレンズとほぼ同一で描写も差がわからないと言われていますが、5倍程度の価格差があります。モノは良いにも関わらず、市場と環境ゆえに評価されなかった。
そんな悲哀を背負った者たちです。私はそういった側面を持つ存在が大好きなので、惚れ込むのも必然でした。
日本製カメラと比較するとやや大柄なボディも男性の手のサイズにはしっかりと馴染み、ドイツ製品らしい無骨なデザインはシンプルでありながら品が良く、フィルムの巻き上げはなめらかでずっと回していたい。
また、他のブログでは割と触れられていなかったのですが、フィルム装填時にベロを巻き上げ用のスリットに上から刺して”挟む"機構は、ペンタックスSPのような”差し込む”タイプのように抜けることがなく、うまい設計だと感じました。
ファインダーの青みについては巷のレビュー通り存在しますが、自分のような素人が気にするようなことではないと思います。(ただしマイクロスプリットが分割式ではないため、そもそも慣れるまでは結構合わせにくいです)。また、持病にファインダーの腐食があるらしく、購入時はその点について確認を行った方が良いと目にしました。私は念のため2台購入して状態の良い方をキープし、もう一台はリリースしました。
Leicaflex SL。見た目が好みな上に非常に使いやすく、お気に入りです。今後も末長くこのカメラで写真を撮っていきたいですね。
Summicron-R 50/2をプチ修理した話
まさかレンズの紹介より先に修理を記事にするとは思わなかった……。
Summicron-R 50/2は自分のお気に入りのレンズで、ずっとカメラにつけたまま愛用しているのですが、最近絞り環にガタつきがあったので直してやろうと考えたのが事の始まりです。
______________
絞り環がガタついているのは、それを押さえているマウントの取り付けの甘さが原因だと踏み、マウントを一度浮かせて真っ直ぐに締め直したところ見事ガタつきは軽減されて無事作業は完了。
......と思っていたのか?
それだけでは終わらなかった。
絞り環を回してみるとクリック感が失われており、指に伝わるのは実になめらかなフィーリング。うん、明らかにおかしい。
このレンズの絞りはF2,F2.8,F4,F5.6,F8,F11,F16の刻みでカチカチと止まるようにできているのですが、どうやら何かが原因でそれがなくなってしまったようです。
もう一度浮かせて取り付けても結果は変わらず、しばし黙考。
修理屋のサイトにちょこちょこ分解・組立の説明があることは知っていたので、そこを訪れるとビンゴ。クリック感は絞り連動環に乗せたベアリングの球が、マウントの裏に並べて配置されたくぼみに嵌まることで実現されているとの情報を入手。
勘のいい人ならもうお気付きのはず。
……ベアリングの球と言う時点で嫌な予感しかしない。
______________
案の定、床を探すと直径1mm程度の金属球が。勝った。
せっかくの機会なので、ついでにメンテナンスも。
いかんせん60年前のレンズなので内部に緑色のカビがはえており、それらと経年劣化した塗料&グリスのゴミを取り除き、外装を拭くと多少綺麗になりました。
さて、ここから元通りに戻していきます。
まずは、ベアリングの球を連動環のくぼみに乗せて……
マウントを取り付けて……
カバーをつけて……
元通り!!!!
クリック感が戻ってきて、絞り環のガタつきも、隙間から覗くカビも無くなりました。
一時はどうなることかと思いましたが、まさに塞翁が馬。
今回は摺動部へのグリスの補充とレンズ内部のゴミ除去はしませんでした。前者はいずれ適切なグリスを入手したときにやってあげたいと考えていますが、後者は光軸の調整ができないため、今後余裕ができれば業者に依頼するつもりです。(多分無理ですが)
内部に製造時のメモが残っていました。手書きの字が、60年前確かにこのレンズを組んだ人がいることを実感させてくれます。自分がまだ生まれていない過去に思いを馳せてみるのも、こういった古い物を使う楽しみのひとつですね。
当たり前ですが、素人修理はほぼ博打みたいなものなので真似しないでください。素直にカメラ屋さんに持っていきましょう。私も冷や汗かきながら作業したので...!
約束ですよ!
α7を買いました
先日の投稿の通り、SONYのα7(ICLE-7)を新しく購入しました。
時代はα7Ⅲなのになぜ今更初代を買ったのかって言われそうですが、
お金がないからです。学生だから仕方ないですね。
就職を控えている今になってバイトを詰め込む気はないので、限られた予算内で遊ぶならばカメラ本体は十万円を超えない辺りが妥当かな、と。
正直なところα7Ⅱの手振れ補正とα7sの超高感度にもかなり惹かれたのですが、元々2009年のAPS-C機を使っていた身からすると高感度は無印のα7でも十分だし、シャッタースピードを上げれば手ブレも回避できるので、「浮いた予算でレンズ買えばいいや」と考えて安く済ませる方向で選びました。
SONY以外の候補だとEOS 6Dとか富士のX-T2なんかを考えていましたが、最近はフィルムカメラとオールドレンズにハマっているので、
結果、残ったのはSONYのフルサイズミラーレスでした。
余談ですが、同じような趣向で写真をやっている先輩との会話の中で「確かに2代目、3代目はユーザーの声を受けて使いやすく改良されてるけど、開発者が一番作りたかった形に近いのは初代なんじゃないか」との発言を受けてとても共感しました。
カメラに限らず、普段使っているものに対して開発者が何を思ってその機能・デザインを製品に付加したのかを考えてみるのも面白いかもしれないですね。傑作駄作を問わず技術者たちの創意工夫が詰まっているはずなので。
さらば7D
先日カメラを買い換えました。以前使っていたCanonのEOS 7DからSONYのα7に。
18歳の頃に1台目のEOS Kiss x5を買ってから50D、7Dと乗り継いできましたが、7Dの高感度耐性がそろそろ時代遅れになってきたり、自分の中で使いたい機材や撮りたい写真が決まってきたから、というのが理由です。
……ただ、いざ手放すと7Dへの喪失感がモヤついています。
-----以下語り-----
そもそも自分が写真を始めたきっかけは、友人が一眼レフの良さを熱心に語っていて、それほど良いのなら買って試そうと思ったことでした。
最初はその友人に影響されて鉄道写真ばかり撮っていたため、連写性能と望遠を求めて色々買い足して撮影していましたが、当時は露出もSSも絞りも構図も何も考えてなかったので、今写真を見返すと「せっかくのいい被写体が……」「もっと他にも撮れるものあっただろう……」と頭が痛くなります。(今でも下手ですが)
そして、自分がKiss x5を使っているとき友人が使用していたのが7Dで、当時はすごく魅力的に映ったため最終的に中古の7Dを購入。つい先日まで使い続けてきました。
使い始めの頃に不注意で落としてしまいましたが、塗装が剥げただけで頑丈だったり、私の技量は足りていないにも関わらずそこそこの写真を残してくれたので、やはりいいカメラだったんだと思います。
さらば7D。新天地でも持ち主の頼もしい相棒であってほしいです。