RutsuRoots

「考えすぎ」と「考えなし」が同居している。

Leicaflex SLについて

すっかりブログのことなんか忘れて放置してしまっていたので、久しぶりの投稿。

今回は私が使っているLeicaflex SLについて。

 

購入のきっかけ

 半年ほど前、フィルム・デジタルを問わずに写真が趣味の人と仲良くしていた時期があり、その方にアサヒペンタックスのSPをお借りして何枚か写真を撮ったのがフィルムおよびフィルムカメラとの出会いです。

 

 「一枚一枚フィルムを巻き上げ、露出を計算し、手動でSS、絞り、ピントを合わせて、シャッターを切る」

 

ある意味当たり前な一連の動作は、撮影時の設定をカメラ任せにしていた自分には新鮮で、現像された写真の雰囲気に自分は心奪われました。

 

 私は影響されやすい質なので、早速フィルム写真を始める機運が高まってカメラを次の条件で探しました。

  1. 機械式シャッターであること
  2. フィルムの巻き上げが手動であること
  3. あまり人と被らないものであること
  4. 外国製品であること
  5. 持っていて自分が満足できるものであること

1番について、フィルムカメラは基本的に生産終了品ゆえ基本的に壊れたらおしまいで、電子制御の組み込まれた製品は故障しやすく修理も難しいと聞いたため。2番は、一枚一枚巻き上げることで撮っている実感や機械を扱う喜びが感じられるため。3番4番は私の性格と性癖。5番が最も大切で、趣味において妥協しても最終的には欲しいものを買ってしまい、安物買いの銭失いになるという経験則があるためです。

 

そんな感じでメルカリやヤフオク、ebayなんかを徘徊しているうちにLeicaflex SLの姿形、エピソードに一目惚れして購入に至りました。

 

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Leicaflex SL + Summicron-R 50mm F2 Type.1

 

 

イカRについて

 前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。ライカというと高額なレンジファインダー機のイメージが強いと聞きます(私はこのときまでライカ自体知りませんでした。クソにわかですみません)。

 レンジファインダー機では圧倒的な品質と性能でトップを走っていたライカ(Leitz)が日本製一眼レフの攻勢を目にして、1964年に販売したのが初代Leicaflex。しかしこの初代は良い評価は得られず、1968年にバトンタッチしたのが2代目のLeicaflex SLです。

 

 その後、改良が施されたSL2、日本のミノルタと協業してミノルタのカメラをベースに作られたR3からR7、再びライカの単独設計に戻ったR8、R9。これらのフィルム一眼レフカメラ用のレンズがライカRシリーズです。

 ライカRマウントのデジタルカメラは発売されていませんが、Rマウントレンズの使用も前提に開発されたフルサイズミラーレス機のLeica SLが販売されています。"SL"の意味はLeicaflexの”Selective Light(TTL測光)”と"Spiegellos(鏡なし=ミラーレス)"で異なりますが、意識したネーミングなのは確定的に明らかですね。これはもうLeica SLを買わないと(???)

 

個人的な感想

 ライカRシリーズはライカ製だけあってレンズもカメラも非常に造り込まれており、質はレンジファインダー機と同程度に良いにも関わらず(一部を除く)、不人気ゆえに安価で取引されています。レンズに至ってはレンジファインダー用のMマウントレンズとほぼ同一で描写も差がわからないと言われていますが、5倍程度の価格差があります。モノは良いにも関わらず、市場と環境ゆえに評価されなかった。

そんな悲哀を背負った者たちです。私はそういった側面を持つ存在が大好きなので、惚れ込むのも必然でした。

 

 日本製カメラと比較するとやや大柄なボディも男性の手のサイズにはしっかりと馴染み、ドイツ製品らしい無骨なデザインはシンプルでありながら品が良く、フィルムの巻き上げはなめらかでずっと回していたい。

 また、他のブログでは割と触れられていなかったのですが、フィルム装填時にベロを巻き上げ用のスリットに上から刺して”挟む"機構は、ペンタックスSPのような”差し込む”タイプのように抜けることがなく、うまい設計だと感じました。

 ファインダーの青みについては巷のレビュー通り存在しますが、自分のような素人が気にするようなことではないと思います。(ただしマイクロスプリットが分割式ではないため、そもそも慣れるまでは結構合わせにくいです)。また、持病にファインダーの腐食があるらしく、購入時はその点について確認を行った方が良いと目にしました。私は念のため2台購入して状態の良い方をキープし、もう一台はリリースしました。

 Leicaflex SL。見た目が好みな上に非常に使いやすく、お気に入りです。今後も末長くこのカメラで写真を撮っていきたいですね。